今治の廃墟DIYに500万円!虎が惚れた24歳・瀬口仁太の挑戦

今治の廃墟DIYに500万円!虎が惚れた24歳・瀬口仁太の挑戦

24歳のショート動画クリエイター・瀬口仁太さんが「令和の虎」に登場。愛媛県今治市の廃墟をDIYで再生し、ゲストハウスを作るため500万円の投資を希望しました。

SNSでは約16万人のフォロワーを抱える一方、プレゼンでは、今治を選んだ理由や、SNSの人気だけで宿泊事業が成り立つのかという点について厳しい指摘が続きます。なかでも、ど素人ホテル再建計画氏は今治との縁の薄さなどを鋭く追及しました。

それでも最終的には、ど素人ホテル再建計画氏が「こんな素晴らしい若者、応援しなくてどうすんの」と500万円を提示。瀬口さんは希望額500万円で完全ALLを達成しました。

虎たちは瀬口さんの何に可能性を感じたのでしょうか。

6畳のDIYから今治の廃墟へ、瀬口仁太さんが挑む理由

瀬口さんは大学在学中にショート動画の制作を始め、卒業後はクリエイターやSNS講師として活動しています。今回のゲストハウス計画につながった原点も、SNSで発信してきたDIY企画でした。

フリーランスになったばかりで十分に稼げていなかったころ、100日後に集中できる仕事部屋を作るDIY企画を開始。6畳の部屋を自らDIYする姿を発信したところ、多くのフォロワーが集まり、収益も得られるようになったといいます。

ただ、完成したのは賃貸物件にある自分だけの仕事部屋でした。

「僕しか使えなかった」ことから、次は規模を広げ、多くの人が使える場所を作りたいと考えたことがゲストハウス構想につながっています。

宿泊施設を選んだ背景には、自身の旅の経験もあります。福岡のゲストハウスで韓国や北海道から来た宿泊者と交流した際には、「自分の知らない世界をめっちゃ知れる」と魅力を実感。人と話すことが好きな自身の性格にも、ゲストハウスは向いていると考えました。

収録時点では自己資金500万円を用意し、約470万円の物件には買付証明書も提出済み。6畳のDIYで得た経験を、今度は一棟の廃墟へ広げる挑戦となっています。

しかし、500万円を懸けたプレゼンでは、この挑戦に対して虎たちから厳しい疑問も投げかけられました。

総フォロワー16万人、「不器用さ」を武器にしたSNS力

瀬口さんの大きな武器が、SNSで積み上げてきた実績です。番組出演時の総フォロワー数は約16万人。YouTube約9万2,000人、TikTok約4万8,000人、Instagram約2万人と紹介されました。最も収益が多かった月には、広告収益だけでYouTube約20万円、TikTok約50万円を得たと話しています。

一方、本人はDIYの技術に自信があるわけではありません。

「めちゃくちゃ不器用」で、壁紙がきれいに貼れなかったり、床がガタガタになったりしたこともあったそうです。

それでも、その失敗を隠さず発信したことが視聴者に受けました。瀬口さんが「プロセスエコノミー」と説明する発信では、完成品ではなく、不器用な人間が目標に近づいていく過程そのものがコンテンツになります。

番組内でも、ストーリーが連続する動画は続きを追いたくなり、一般的なショート動画よりファン化につながりやすいとの評価が出ました。DIYが上手だから見られるのではなく、うまくいくか分からないから続きが気になるという逆説が、瀬口さんの発信力を支えています。

最大の壁は「なぜ今治?」地縁の薄さに虎が疑問

プレゼンで繰り返し問われたのが、「なぜ今治でなければならないのか」という点でした。

瀬口さんは大分在住で、今治出身でもありません。全国で条件に合う物件を探すなかで今治の建物を見つけ、そこから地域について調査。しまなみ海道のサイクリング需要など、観光面での可能性も感じたと説明しました。さらに本人は、「晴れが多い」「暖かい」「今治の人がめっちゃ優しい」と、実際に現地を訪れて感じた魅力も語っています。

しかし、ど素人ホテル再建計画氏は、地域を舞台にプロセスを発信するなら「なぜその人がその土地でやるのか」という物語が重要だと指摘。地元でもゆかりのある土地でもない場合、理由が弱ければ単なるマーケティングのように見える可能性があると疑問を投げかけました。

これに対し瀬口さんは、過去のつながりがないからこそ、何も知らない土地で出会いを重ねていくことも挑戦の一部になると主張します。

最初から地域との物語を持っていない瀬口さんが、今後どこまで今治との関係を築けるかが一つの課題となりました。

フォロワー16万人でも不十分?問われた「宿としての地力」

もう一つ虎たちが切り込んだのが、SNSで人を集められることと、ゲストハウス自体が支持されることは別ではないかという問題です。

津田篤志氏から運営体制を問われると、瀬口さんは宿泊業のスペシャリストはいないと回答。当初は自身が中心となって1人で運営し、接客を通じて得た知見などをマニュアル化していく考えを示しました。

虎からは「フォロワー0人でも埋まっている」施設はあり、SNSは事業を伸ばすための“飛び道具”にすぎないとの指摘も出ます。

まず宿泊施設として成立する仕組みや品質があり、そこにSNSの発信力を加えるべきだという考えです。さらに、ファンがオープン直後に訪れても一度きりで終わる可能性や、瀬口さん自身を知らない旅行者にも選ばれる施設にできるのかが問われました。

一方、瀬口さんもSNSだけを頼りにしているわけではありません。OTA(オンライン旅行会社)や自社サイト経由の宿泊需要、しまなみ海道を目的に訪れる旅行者なども調査していると説明。SNSクリエイターとしての実績を、宿そのものの価値へどうつなげるかが問われる形となりました。

「応援しなくてどうする」虎の評価が分かれたファイナルジャッジ

厳しい質疑を経たファイナルジャッジでは、ゲストハウス事業への評価と瀬口さん本人への期待が分かれました。ドラゴン細井氏はNothing。今治に定住するより、24歳ならさらに大きな挑戦を続けてほしいとして、「もっとでかい経営者になってほしい」と期待を込めて出資を見送ります。遠藤悠記氏もゲストハウス事業そのものには慎重でしたが、瀬口さんの将来性を評価して100万円を提示しました。

大きく金額を動かしたのが、事前に100万円を提示していたど素人ホテル再建計画氏です。

ファイナルジャッジでは500万円まで増額し、「こんな素晴らしい若者、応援しなくてどうすんの」と発言。資料の完成度やSNSで努力してきた実績、受け答えを評価しました。

さらに、自身も長年ゲストハウスを巡ってきた経験から事業への思いにも共感し、「何より瀬口さんが素晴らしい人だなと思った」と理由を明かしています。

一方、津田氏は経営者としての判断に不安を感じNothingを選択。林尚弘氏は「今治の王になるべき」「すごい未来ある若者」と100万円を提示しました。事業への懸念が残る一方で、瀬口さん自身の将来に期待する声が複数上がったファイナルジャッジとなりました。

一時700万円から2人の虎を選択、500万円で完全ALL

ファイナルジャッジの結果、ど素人ホテル再建計画氏から500万円、遠藤氏と林氏から100万円ずつが提示され、ボード上には一時700万円が集まりました。希望額を上回ったため、ここからは瀬口さん自身が誰からいくら受け取るかを選択します。

最終的に選んだのは、ど素人ホテル再建計画氏から400万円、林氏から100万円。

合計500万円で完全ALLを達成しました。

林氏を選んだ理由については、複数店舗を展開してきた経験に加え、明るく柔らかな人柄が自身と合うと感じたことを挙げています。厳しい指摘が続いたプレゼンでしたが、希望額を上回る資金が提示され、その中から今後の挑戦をともに進める虎を選ぶ形で決着しました。

瀬口仁太さんの今治廃墟DIYはここからが本番

収録後、瀬口さんは「今日取れなかったらどうしよう」と強い不安を抱えていたことを明かしました。

これまで資金調達でうまくいかなかった経験もあり、今回500万円を獲得できたことで、応援してきた視聴者にも喜んでもらえると話しています。

一方、今回のプレゼンで指摘された課題は、資金調達の成功だけで解消されるものではありません。今治との関係をどこまで深められるのか、瀬口さんを知らない旅行者にも選ばれる宿を作れるのかは、オープン後に答えを出していくことになります。

これまで瀬口さんは、不器用な自分が挑戦する過程を見せることで多くの視聴者を集めてきました。今回は6畳の仕事部屋から一棟の廃墟へと舞台が大きくなります。

虎たちが評価した将来性や人柄を実際の宿泊事業にどう生かし、今治でどのような場所を作っていくのか。完全ALLの先に続く瀬口さんの挑戦に注目です。

関連リンク

瀬口仁太さん:YouTube|Instagram|TikTok